この世に売れない不動産はありませんが・・・ 「売れる・売れない」不動産の違いは?

「この世に売れない不動産はない」

これは私が新人の頃、厳しい上司に叩き込まれた言葉です。

以前「売ることができなかった不動産」のお話をブログに掲載しましたが、この「売れる」「売れない」不動産(物件)の違いとはなんでしょう?

一言で表すと「物件(商品)になっているかどうか」だと考えています。

所有する不動産は、売出した時点で「商品」になります。

しかし、その商品が売れる状態にするための準備・手続きができていない場合は売ることができない(難しい)状況となります。

商品(売物件)は「売却代金全額の受領と同時に買主に引渡しができる状態」が整っている事が大前提です。

そのため、以下のような問題があると売り物にならない場合があります。

 

売主が正当に売却できる権利:認知症等で売却の意思確認ができない、代理人としての正当性がない、遺産分割協議のとりまとめができていない、土地の境界立会いができな第3者の利用・使用承諾などが必要になるもの、差押えや抵当権等の抹消ができないなど、買主に引渡しができない状況にある場合。

これらは売出前に状況を整理して、問題が解消できる状態になってから売り出さないとそもそも物件ではありません。

無理に進めると売主が違約扱いになったり、トラブルが起きる可能性があるため注意が必要です。

 

物件的な問題:相場からみて高すぎる、再建築ができない、住宅ローンが使えない、建物越境や他人のインフラ通過・他人の敷地利用などによる給排水設備や私道やただし書き道路の持分がない場合などの第3者の協力・承諾が必要な場合、既存の建物・擁壁などの取壊し・改修に多額の費用を要する場合など。

物件的な問題は事前に仲介業者や買主に告知する事で売値や取引条件の調整で解決できる事が多いものです。

ただし、契約後に発覚すると大きな問題になるため仲介業者の調査任せではなく、ご自身でも気になる点を洗い出して下さい。

 

ご縁:こればかりは売り出してみないとわからない事ですが・・・売出し準備も整い、値付けも割安だと感じていたのに苦戦することもあれば、これは値付けが高いな~とかクセがあるから苦戦するかな~と感じていたのにあっさり売れたなんて経験があります。

売出した不動産はその条件で「買いたい」と思ってくれた1人のお客さんがいればそれで成約します。

でも、その時期にたまたまお客さんがいない(気づいてもらえない・見つけられない)時もあれば、買主さんも準備ができていなかったり、何かしらの事情で買える時期ではなかったり、買うために申込みをして売主さんと交渉してもお互いの納得できる落としどころが見出せなかったり・・・と言う事も良くあります。

 

これらの経験を踏まえて考えると、不動産を売るときも買うときも「準備ができていて、物件が売買できる状態であり、タイミング(ご縁)があえば」売れない不動産はないと考えています。

これらの状況をつくるのも、ご説明をするのも「不動産屋」の仕事です。だからこそ、売るときも買うときも物件の良し悪しや価格だけではなく、その間に存在する仲介業者・担当者とよく話しをしてみてからお選び下さい。

売主さんからも買主さんからも仲介手数料を頂くことを最優先して他の仲介業者からの紹介を排除する「物件の囲い込み」や

売却依頼を専属専任や専任媒介をもらうだけで自分の仲介手数料が確定するため他力本願の成約しか考えていない業者さん。

売却依頼が欲しいから高い査定とゆるい調査で売主さんに甘い言葉で囁く業者さん。

これらを信じて取引すると後で痛い目にあうかも知れません。

しっかりとサポートしてもらえる担当者を見極めて下さいね。